シカゴよりクリスマスと年始のごあいさつ
Dec 25, 2005

日本各地は大雪のようですね。先週は、オハイオ州コロンブス日本人教会の賛美チームとクリスマスキャロリングに出かけてきました。氷の世界にとざされた家を一軒一軒まわって、白い息をはきながら、高らかに救い主誕生のよろこびを歌うことができました。

今から二千年前のことです。野宿する羊飼いにあらわれたみ使いが告げました。「きょうダビデの町(ベツレヘム)で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」すると、たちまち天の軍勢も加わり神を賛美します。「いと高き所に、栄光が神にあるように。地の上に、平和が御心にかなう人々にあるように。」それをきいた羊飼いたちは、すぐに立ちあがり、急いで行って、マリアとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てるのです。羊飼いたちは目立たない人たちでしたが、素朴な信仰の持ち主でした。神の呼びかけにこたえてすぐに立ちあがり、神のもとにかけつけたのです。立ち上がって神のもとにかけつけることで、その出来事をみることができたのです。私たちも神のもとにかけつけて、そこに自分を置けば、神のなさる業をみせられます。すべてを神を通してみることができるようになるのです。つまり事情と自分の間に神を置くことによって、どんな事情環境であろうとも、それをあえて受け入れるこころ備えができます。神はすべてをご存知であり、神には何でもできないことはないからです。羊飼いたちのように立ち上がってかけつけるものに、神はそれなりの祝福をもってのぞまれる方なのです。日本ではクリスマスは各地で大雪になったようですね。ここシカゴは大地が凍り付いて降った雪がとけずにホワイトクリスマスでした。吹雪に見舞われると、路面が凍り付くので車は徐行運転になり、飛行場は除雪と飛行機の翼の解氷作業で運行が大幅におくれます。戸外はそれこそ身を切られるような冷たい風なので防寒着は欠かせません。その点赤道直下のキト市での生活は寒さしらずで楽でした。このシーズンは、教会の各種行事をはじめクリスマスショッピングなどでどこへ行ってもにぎやかです。夜になると家の軒先、立ち木、芝垣、庭先などにクリスマスライトが点滅して光のなかに夢のように雪景色が浮かびあがります。キリストの馬小屋での誕生場面や東の博士たちも登場しますが、なかにはとなかいに乗ったサンタクロースまでお出ましです。

南米エクアドルでは大晦日の夜は、「古い年」と名付けた等身大の人形を燃やして「新しい年」を迎える行事がありました。ここアメリカでは主要都市で花火をあげますが、一般の家庭やレストランでは年越しのパーティーをひらいてお祝いをするぐらいです。年末年始の行事はともかく2006年へと新しいページがめくられる意義に変わりはありません。ここで過ぎた年の恵みを数えて感謝し、来る年の祝福を神に願いましょう。人の子となられた神の子は、いつでも、どこでも、私たちとともにいてくださいます。何がおこるかわからない不確定の時代ですが、神は不変です。その神の愛に守られて新しい一年を過ごすことができるようお祈りしています。

 シカゴより愛と祈りをこめて           尾崎一夫 久子