またたく星空の下/今宵みどり子が与えられる/
  その名はインマヌエル/『神われらと共にいます』  2009年12月


メリー クリスマス! 今年のクリスマスは、どこで、どのようにお迎えでしょうか。だれもが国境線にとらわれず、言語の壁を越えて、同じおもいになれる至福のひとときです。

 日本でのクリスマス・デコレーションは、今から123年前の明治19年、横浜の明治屋(輸出入業者)が外国船員の慰めにと飾ったのがはじまりで、「明治屋のクリスマス飾り/灯りともりて/きらびやかなり/粉雪降り出づ」という歌も残っているとききました。

世界ではじめてのクリスマスは、二千年前でした。パレスチナの地方で、野宿しながら羊の群れの番をしていた羊飼いたちに、主のみ使いが現れます。そして、救い主の誕生を知らせると、たちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、み使いといっしょになって神を賛美します。『いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、この民全体に平和があるように』この知らせは、まず、当時の目立たない素朴な人たちに伝えられたのです。また、幼な子は、馬小屋で布にくるまって飼葉おけの中で休むという貧しさでした。このことは、幼な子がもたらす神の愛と救いは、この世の富や地位とは関係なく、すべての民に行きとどくということを示しています。

21世紀の今日、人間がつくりあげた進化社会文明はまぶしいほどの人工的な光を提供してくれました。一方、心は闇に閉ざされたままではないでしょうか。天地創造で光をつくられた方を見上げ、そこから差しこむ光をこころに受けたとき、本当のクリスマスの意義がわかります。クリスマスの夜、人のかたちをとって地上に来られた神の子イエス・キリスト』は、その生涯をとおして私たちに『見えない神』を身近に感じさせてくれました。最期には十字架上で闇をうちくだく贖いの死を遂げ、三日目によみがえって、天にもどられたのです。そして、今、「すべての人を照らすまことの光」として、迷いがちな私たちの人生を導いてくれています。

私は、12月に入って、テキサス州ヒューストンの長男道夫が音楽奉仕している教会のクリスマス・コンサート(12月26日放送予定)と、オハイオ州コロンブス市の日本人キリスト教会(CJCC)でヘンデルの「メサイア(抜粋)」音楽礼拝を楽しんできました。今年の新春対談で放送したココロンブス交響楽団員の松田健一郎の指揮による高校、大学生有志の弦楽四重奏と教会聖歌隊による演奏は圧巻でした。最後の「ハレルヤ・コーラス」は、ハイドンが、かつてこの合唱をきいて、「神の栄光あらわれ、天国は目前にあり」と叫んで、『天地創造』を作曲する決心をしたといわれています。私も『闇より光へ』をテーマに聖書から話しました。

 みなさまもどうか楽しいクリスマスをお過ごしください。新しく迎える2010年が、神様の恵みと祝福にみたされた素晴しい年となりますよう、銀世界のシカゴよりお祈りしています。


2009年クリスマス HCJB日本語放送担当 尾崎一夫
                                          

放送予定:

12月26日(土)クリスマス・コンサート in Houston 
12月27日(日)年末メッセージ(峯野龍弘牧師)

2010年
1月2日(土)新春対談:BCL同級生ビッグ対談(岩沙一彦/宮地広光)
1月3日(日)新春特集:『マッチ箱いっぱいの幸せ』ラジオ日本海外番組コンクール受賞作品