ハイチ大地震で活躍するHCJB医療チーム


カリブ海に浮かぶ島ハイチが、現地時間の12日午後マグネネチード7度という大地震に見舞われました。その地震発生のニュースが伝わるや否や、HCJBグローバルでは、急遽、エクアドルの「アンデスの声」病院のスタッフで医療救援チームを編制し、ただちに現地へ向わせました。

医療救援チームは、外科医、麻酔医、内科医、看護師、飲み水を確保するための上水道エンジニアなどで、いずれも2005年にインドネシアの津波の被災地で救援活動に従事した経験者ばかりです。まず、MAF(宣教航空協会)の飛行機でマイアミに飛び、さらに空からハイチ入りした一行は、震源地である首都ポルト・プランスから20マイルの所にある被害のすくなかった唯一の病院に百の簡易ベッドを設置して、被災者へ応急処置をおこなう救急センターとして活動をはじめました。

現地からとどいたレポートは次のように伝えています。

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「被災地は想像を絶するあまりで、ここ救急センター前にも被災者たちの群れが押し寄せ、長い列をなして傷の手当を待っている。車で運ばれてくる負傷者の数もあとをたたず、着いた日には、一日だけで重軽傷者300人を2人の医師だけ手当した。ほとんどが裂傷と打撲だったが、ほかにも外科的手術を必要とするものも多くいるはずだ。」

「日を追うにつれ、水不足による伝染病の蔓延の恐れがあるので、その防止策を講じなくてはならない。清潔な飲料水、食料品、公衆衛生、仮設住宅など、生活の安定をはかることが最優先であり、ほかの救援団体との連携をはかりながら速やかに援助の手をさしのべたい。」


地震発生当時、HCJBから現地の放送局Radio Lumiereにオートメーション・システムを修理するための技術チームが派遣されていました。幸いにも放送局も被害をまぬかれ全員の無事が確認されました。Radio Lumiereは9つの中継局を通じてハイチ全土の90%を網羅して放送しています。

ハイチのベルリブ首相は19日現在で、すくなくとも死者の数は7万2千人にのぼり、約50万人が家を失ったことを明らかにしました。

ハイチ大地震の被災者の救援と日常生活復帰のために祈りたいと思います。


2010年1月21日更新 HCJB日本語放送担当 尾崎一夫