HCJBリスナーのみなさまへ


シカゴもこのところやっと気温が氷点下を抜け出しました。餌箱をつつく小鳥たちも雪融けの地面を走りまわるリスもうれしそうです。<下萌にリスも小鳥も群れ遊び>

一方、カリブ海ハイチや南米チリでの巨大地震のニュースには私たちもこころが痛みます。被災地では世界各国からの日頃の対立や利害をこえた援助活動がどんなに現地のひとびとの慰めになっているかしれません。同じ青い地球に住むものとして助け、助けあうことをなによりの優先課題としたいものです。

さて、2月はじめはオーストラリアの送信アンテナが暴風雨で損傷したため日本語放送ができなくなり、復帰したあとも、番組が途絶えたり、入れ替わったりとリスナーの皆様にご迷惑をおかけしたことを深くおわびいたします。それにしても放送がたとえ途切れても綿密なデーターを記録/報告してくださる受信魂と『そんなトラブルも短波放送の醍醐味です(東京 細谷正夫さん)』とやさしくうけとめてくださる寛容には私もぐ〜んと肩の荷がおりました。どうか、これからもよろしくお願いします。

今年は4月4日の日曜日がイースターです。各地の教会では、イエス・キリストの復活を祝う特別礼拝がおこなわれますが、淀橋教会は、それに先立って4月2日の受難週金曜日には、恒例の愛の音楽伝道コンサートを開催することになりました。東京近郊にお住まいの方々は是非お出かけください。

曲目:ヨーゼフ・ハイドン作曲「十字架上の七つの言葉」(弦楽四重奏版)

演奏: 淀橋教会 アンサンブル・アガペ

説教: 淀橋教会主管牧師 峯野龍弘

場所: 淀橋教会インマヌエル礼拝堂
    (東京都新宿区百人町1−17−8)

日時: 4月2日(金)4:30 pm 〜 6:00 pm

なお、このコンサートのライブ録音(2009年)をHCJB日本語放送では3月7日、14日、21日、28日の日曜日4回にわたって連続で放送します。

シカゴ大学のロックフェラー記念チャペルでも同じコンサートが毎年開かれますが、2000年のコンサートでは、当時シカゴ南部のコミュニティ活動家で上院議員であった現アメリカ大統領のバラク・オバマ氏が演奏会の「語り」を担当しました。

ハイドンが晩年、「天地創造」の演奏会にのぞんだとき、満場の聴衆から惜しみない拍手をうけると、彼は両手を高くあげて叫びました。「これは、私ではない。この音楽は、あそこから...すべては与えられたのだ!」この言葉を最期にハイドンは二度とふたたび人々の前に姿をあらわすことはありませんでした。1809年、ナポレオンがウイーンを攻め上るさなかにハイドンは77年の生涯を終えました。彼にとっては、神に仕え、神に用いられることが、名声や富よりも「生き甲斐」だったのです。


2010年3月3日更新 HCJB日本語放送担当 尾崎一夫