シカゴよ、また会う日まで


寒暖の乱高下が風を呼び雨を誘う悪天候をもたらしたあと、一転して日中の最高気温が30度をこえており、シカゴもいよいよ夏へ突入です。もっとも、アリゾナは、連日40度、その灼熱の新天地が私たちを待っています。いよいよ6月中旬に引っ越しです。果たして何が起こるか、ただ神の導きを信じてすすむ覚悟です。どうか家族全員が無事に移動できるようお祈り下さい。

日本へ宣教師として遣わされたレイ・リーフ師ご夫妻が、このほど37年間の奉仕を終えてシカゴにもどってこられました。レイさんは少年時代に大リーグのシカゴカブスの野球場近くに住んでいたので、よく塀をよじのぼって試合を見にいったそうです。先日、我家のホームスタジオに来てもらい、日本での体験談とともにご夫妻の愛唱聖歌「キリストにはかえられません」をうたってもらいました。(6月5日放送)。レイさんは衛生兵としてベトナム戦争に従軍。休暇で日本をはじめて訪れたとき、たまたま立ち寄ったお茶の水キリスト教学生センターで日本人学生の将来有望な姿をみて、何か自分に出来ることはないかと、帰国後はシカゴの神学校に入学。そこでルースさんと出会って結婚し、宣教師となって日本にふたたび舞いもどったのです。夫人のルースさんはエクアドル生まれで、祖父は中国伝道の宣教師、父親はHCJB宣教師のクレイトン・ハワードさんでした。ハワードさんは、HCJBのエンジニアでしたが、英語のDX番組でも活躍し、BCLブーム時代には「アンデスの声」日本語放送でも毎週『世界の放送局のインターバルシグナル』を紹介する番組を担当してもらいました。ハワードさんには『短波放送』で結ばれるという前代未聞のエピソードがあります。当初は、新婦が大学を卒業したあとエクアドルへ来て式をあげる手はずでしたが、それでは親族一同は誰も出席できないとあって、シカゴの教会で新郎の誓いの言葉だけをブランクにして結婚式をおこない、それを音盤(レコード)にしてHCJBへ送ったのです。HCJBスタジオでは、そのレコードかけ、ブランクのところに新郎が誓いの言葉を挿入して式を執り行い、その模様をすべて『短波放送』にのせてシカゴで待つ新婦はじめ関係者の耳元にライブでとどけたのです。まさに「空駈ける結婚式」でした。

5月30日(日)は、シカゴ市内のノースショア・バプテスト教会で説教しました。この教会は世界的伝道者ビリー・グラハム博士の母校ホイートン・カレッジに留学していた舟喜信先生が、学生のときにはじめた集まりが教会へと成長したものです。私自身、信先生とは浜田山教会開拓時代にはいっしょだったので、年を経て、場所も違って、ふたたび恩師のお手伝いをさせてもらうという不思議な出会いとなりました。礼拝後は教会のみなさまから送別会をしていただき、そのあと、教会役員でシカゴ日本人会会長の下竹祐三郎兄と友人でハム無線家の山本昌路兄とのビック対談『シカゴ・住めば都』を取材させてもらいました。(6月12日、19日放送)

今年の訪日は7月24日(土)~9月18日(土)に決まりました。これまでは、シカゴ空港から乗り換えなしで『乗ったら着いた気分』でしたが、これからはアリゾナ発なのでサンフランシスコ経由になります。日本ではいつものように次男祐二の家に居候させてもらって全国を巡回しながら諸教会のみなさまやHCJBリスナーのみなさまにひとりでも多くお会いしたいと思っています。2010年夏の訪日が今から待ち遠い気持ちです。

<放送番組予告:サタデー・トーク>

6月 5日 日本での体験談 by レイ・リーフ師ご夫妻
6月12日 ビック対談『シカゴ・住めば都』(1) 下竹祐三郎、山本昌路
6月19日 ビック対談『シカゴ・住めば都』(2) 下竹祐三郎、山本昌路

2010年6月1日 HCJB日本語放送担当 尾崎一夫